保護者用

ICTやAIと子どもたち

今、急速にICTやAIが子どもたちの生活に入り込んできています。これからのことを考えると、幼稚園でも避けては通れない状況です。

私自身は全くのアナログ人間であり、自分のスマホでさえ十分に使えません。でも逃げてばかりでもいけません。小学校ではタブレットパソコンが積極的に導入されており、幼稚園でもどう小学校につなげていくかを考える必要があります。

仁神堂幼稚園では、次のような方針で進めたいと思っています。

・幼児期においては、直接体験を重視するため、あくまでも直接体験を発展、補完する方法の一つとしてICTとAIを考える。

・子どもたちの考えや想像、判断を阻害しないよう、安易にICTとAIを導入することは避ける。

今日の朝、園庭では、子どもたちとICT  AIをめぐる次のようなやりとりが見られました。

「先生、カマキリ捕まえました!」

「よく捕まえたね。何ていう名前のカマキリ?」

「うーん。わからない。」

「よし、それじゃ図鑑で調べてみよう。」

私はまずは必ず図鑑で調べることを提案します。カマキリでも、様々なカマキリが図鑑には載っており、子どもたちといろいろなやりとりができます。そのやりとりを通して、子どもたちの思考力や判断力、想像力が発揮されます。

図鑑には、オオカマキリのオスとメス、ヒメカマキリが載っていました。

「どのカマキリだと思う?」

「きっと、オオカマキリのオスだよ。」

「でも色が違うよ。」

「じゃ、メスだ。」

「でもヒメカマキリにも似ているよ。」

私が黙っていても、子どもたちのやりとりが続きます。

ひと段落ついたところで、ICTの出番です。ピクチャーインセクトで写真にとると、虫の名前と説明がでてきます。

「ハラビロカマキリ」

食べ物は小さな虫・・・などといった説明がついてきます。図鑑にはない説明です。

でも子どもたちは満足しません。

「毒はあるのかな?」

「ぼくカマキリ持てない。どうやって持ったらいいのかな?」

図鑑にもピクチャーインセクトにも載っていない情報です。

ここで登場させるのが、chat GPTです。実は私も友人から数日前に紹介してもらいました。

どんな質問にも答えてくれます。

「カマキリは毒は持ってないから安心してね。」

「カマキリは静かに近づいて目立たないようにね。枝や葉にいることが多いから、そっと手でつかむといいよ。」

子どもたちの思考力や判断力、想像力を妨げないように、あくまでも直接体験を補完する役割・・・このことを忘れなければ、ICTやAIを積極的に導入することが、園児のために役立つものと思っています。

実は、このあと、カマキリのお尻から、細長い生き物がでてきました。

「ハリガネムシだ!」子どもたちから声があがります。図鑑やITC、CHAT GPTがなくても子どもたちは様々なことを日々の直接体験から学んでいるようです。素晴らしいです。

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